北九州市立美術館外観 ⒸNakano Noritaka

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本館、もうすぐリニューアル・オープン

2017.10月号

美術hiroba
美術館へ行こう! 
北九州市立美術館 
学芸員 奥田亜希子

 

 約2年間の休館を経て、来月3日に本館がリニューアル・オープンします。
    そこで今回は、休館中の活動の一部、リニューアル後に予定されている展覧会の準備についてご紹介したいと思います。
 イタリアを代表する芸術家でデザイナーのブルーノ・ムナーリ(1907〜98年)をご存じでしょうか? ムナーリの活動は、絵画、彫刻から、グラフィック・デザイン、インダストリアル・デザイン、絵本、著述、造形教育と広範囲にわたり、ランプ「フォークランド」やカンパリのポスターなどがよく知られています。日本では、1950年代にデザイン誌に紹介されると、65年に新宿・伊勢丹百貨店、85年には青山の「こどもの城」開館記念として個展が開かれ、以降は同館の所蔵作品をもとにした展覧会やワークショップが各地で開催されています。
 当館では、来夏にムナーリ展が予定されており、昨年から全国の巡回館4館の展覧会担当者が、企画構成、出品内容やカタログなどについて調査・協議を重ねてきました。展覧会は、日本とイタリアの美術館やコレクション所蔵の絵画、版画、オブジェ、書籍等約300点で構成し、ムナーリの芸術活動全体を紹介する予定です。
 今年の4月には、展覧会に合わせて開催予定のワークショップの研修会が幹事館である世田谷美術館で行われました。展覧会の監修者であり、ムナーリからじかに学んだ経験を持つ岩崎清氏・有福一昭氏をはじめとする日本ブルーノ・ムナーリ協会メンバーから、6種類のワークショップについてレクチャーが行われ、各館の担当学芸員と世田谷美術館のボランティアが参加しました。

「木をつくろう」ワークショップ研修会(世田谷美術館)


 そのうちの一つ、「木をつくろう」は、ムナーリが木の生長を観察し、誰にでも描ける方法を考え、樹木の生長の法則を造形的な遊びのプログラムに取り入れたものです。具体的な内容は来年までのお楽しみですが、遊び感覚でアート体験をして、造形美術の原理や要素を学習できるように構成されているのがムナーリのワークショップの特徴であり、ムナーリの芸術を理解するうえでの大変重要な要素でもあります。美術館では、展覧会事業だけでなく、美術鑑賞教室やアウトリーチ事業、ボランティア活動など、教育普及事業にも力を入れてきましたが、大人も子どもも参加できる魅力的なプログラムをムナーリ展でも企画したいと思います。

 ご紹介したムナーリ展だけでなく、休館中もリニューアル後のさまざまな企画の準備、作品の調査、修復、データーベースの見直しなどを進めてきました。老朽化した設備の修繕が主目的の改修ではありましたが、少しきれいになった本館、そして分館も含めた美術館の活動にどうぞご注目ください。

北九州市立美術館外観 ⒸNakano Noritaka

 

Information
リニューアル・オープン記念
英国最大の巨匠 ターナー 風景の詩

【会場】
 北九州市立美術館本館 
 戸畑区西鞘ヶ谷町21の1

【会期】
 11月3日(金・祝)〜2018年2月4日(日) 
 月曜日、年末年始(12月29日〜1月3日)休館 
 ただし、月曜日が祝日・振替休日の場合は開館、翌火曜日が休館

【開館時間】
 午前9時30分〜午後5時30分
 (入館は午後5時まで)

【観覧料】
 一般1400(1200)円 
 高大生800(600)円 
 小中生600(400)円
 ※( )内は前売りおよび20名以上の団体料金 
 障害者手帳提示の方は無料
 年長者施設利用証提示の方は2割減免

【お問合せ】
 093(882)7777