図1 エドガー・ドガ《マネとマネ夫人像》 1868〜69年頃 当館蔵

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リニューアル・オープン記念 ザ・ベスト・コレクション ―丘の上の双眼鏡

2017.12月号

美術hiroba
美術館へ行こう! 
北九州市立美術館 
学芸員 清田幸枝

 

 美術館本館では、リニューアル・オープン記念として「ザ・ベスト・コレクション―丘の上の双眼鏡」と題し、印象派、浮世絵から現代アートまで多岐にわたる当館の名品を一堂に紹介するコレクション展を開催します。

○丘の上の双眼鏡
 北九州市立美術館は、建築家・磯崎新の設計により、西日本における大規模な公立美術館の先駆けとして1974年に開館しました。戸畑区と八幡東区の境にある高見丘陵に、2本の筒(コレクション展示室)が迫り出した特徴的な外観は「丘の上の双眼鏡」とも呼ばれ、長く親しまれてきました。美術館の前身である八幡市立美術工芸館(1958年開館)時代から数え半世紀以上にわたり収集活動を続け、現在は約7500点を所蔵しています。これまで、寺田政明、浜田知明、田淵安一ら西日本ゆかりの作家から、ドガ(図1)、モネ、ステラなど海外の近現代美術、国内外の版画作品など幅広く収集し、コレクションの充実を図ってきました。
 本展では、当館の数あるコレクションの中から選りすぐりの作品約100点を紹介します。

図1 エドガー・ドガ《マネとマネ夫人像》  1868〜69年頃 当館蔵

 

○新収蔵作品の初公開
 また、今回のコレクション展では、クワクボリョウタ、青木野枝ら近年に新収蔵された作品を初公開します。青木野枝は、国際瀧冨士美術賞や中原悌二郎賞を受賞するなど、国内外の第一線で活躍を続ける彫刻家です。2010年に開催された「街じゅうアートin北九州2010―産芸ものがたり」(NPO法人創を考える会・北九州主催)では、門司赤煉瓦プレイス内で《蒸気管/門司》を発表するなど、北九州とゆかりの深い作家です。今回のリニューアル・オープンに合わせ、本作を《蒸気管/門司―戸畑》と改題・現地で再制作し、本館中2階ギャラリーに常設設置します。また、2015年に本館で開催された「アート・オブ・メモリー」展を機に収蔵したクワクボリョウタの代表作《10番目の感傷(点・線・面)》(図2)、plaplax《石ころのカチナ》(1月16日から展示)や、分館で開催された「築城則子」展(2014年)の出品作、《小倉縞木綿帯芳福》(前期展示)など、自主企画展開催に合わせて収集された現代作家の作品も展示されます。


図2 クワクボリョウタ《10番目の感傷(点・線・面)》 2010年 当館蔵 撮影:木奥恵三 写真提供:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] ※前期展示

 

○guest room 002
 また、所蔵作家に限らず注目の新鋭作家を招待展示する「guest room」も1月4日から同時開催します。2回目となる今回は、心霊現象や神秘主義を主なテーマに活動する冨安由真(図3)を特集します。信仰や祈りといった目に見えない精神世界をモチーフに、本展に合わせて制作された新作を含むインスタレーション作品を展示します。コレクション展と併せ、どうぞお楽しみください。

図3 冨安由真《Room of Absence》 2016年(一部)*1

 

※掲載作品はすべて当館蔵(*1を除く)

 

Event
《学芸員によるギャラリートーク》

【日時】
 12月16日(土)
 1月20日(土) 
 2月17日(土)
 午後2時から

【場所】
 展覧会場内
 ※申し込み不要、ただし本展観覧料が必要です

Information
ザ・ベスト・コレクション―丘の上の双眼鏡

【会期】
 前期:11月3日(金・祝)〜12月28日(木)
 後期:2018年1月4日(木)〜3月18日(日)

【観覧料】
 一般150(120)円 
 高大生100(80)円 
 小中生50(40)円
 ※( )内は20名以上の団体料金
 障害者手帳、年長者施設利用証(北九州市交付のもの)を提示の方は無料

【お問合せ】
 093(882)7777