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「文化芸術の街・北九州」新たなスタート
2022年5・6月号
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2022年4月28日
かるかる特集
北九州市市民文化スポーツ局文化企画課

北九州未来創造芸術祭ART for SDGs
約2年間にわたって開催してきた「東アジア文化都市北九州2020▶21」が昨年12月末をもって閉幕しました。共に盛り上げていただいた全ての皆さまにお礼申し上げます。
「東アジア文化都市」は、日本・中国・韓国において文化芸術による発展を目指す都市を選定し、その都市において多様な文化芸術イベントを実施するものです。これにより、東アジア域内の相互理解・連帯感の形成促進や、東アジアの多様な文化の国際発信を図ります。本市は2020年・21年の開催都市に選定され、さまざまな事業を実施してきました。
ご存じの通り、東アジア文化都市事業の実施は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、大変困難なものとなりました。しかし、文化芸術を愛する皆さまに支えられながら、200件を超える事業を実施し、多くの方々に参加していただくことができました。
今回、「東アジア文化都市北九州」では、目標の一つに「市民参加」を掲げました。これは、事業を単なるイベントとして終わらせず、今後の継続した活動につなげていきたいという想(おも)いによるものです。その結果、市民参加の最も中心的な取り組みである「パートナーシップ事業」では、約60件の事業が実施され、約3000人の市民に作り手として活動を行っていただきました。
ほかにも、「北九州未来創造芸術祭ART for SDGs」における作品制作へ多くの市民ボランティアや市内企業にご参加いただき、「未来につなぐ東アジア伝統芸能の饗宴(きょうえん)」や「閉幕式典」では、多くの市民や本市で活躍するアーティストが出演し、素晴らしい作品を披露するなど、北九州市の市民力を改めて実感することができました。

閉幕式典
一方、東アジア文化都市事業の核とも言える中国・韓国との交流事業においては、対面での交流を行うことができませんでした。しかしながら、各開催都市が協力しながら交流方法を模索し、ウェブを活用したオンライン交流や、書道作品の巡回展示会を開催するなど、コロナ禍における文化交流の新たな可能性を見いだすことができました。

オンラインライブペインティング
この2年間、私たちは新型コロナウイルス感染症が世界的に猛威を振るう未曽有の事態に直面してきました。感染症の影響により、社会や人々の関係が分断を余儀なくされている昨今の状況は、多くの人々の心に影を落としています。
そのような中、本市が東アジア文化都市事業に取り組むことで、多くの方々に文化芸術に触れていただき、人とのつながりを感じ取ってもらうことには大きな意義があったのではないかと考えています。
東アジア文化都市北九州は終了しましたが、コロナ禍における新たな文化活動や国際交流など、東アジア文化都市に選定された本市だからこそ取り組むことができたさまざまな事業を通じて、「人をつなぐ。未来をつなぐ。」のキャッチフレーズのように、人々に生きる勇気と感動を与え、本市の「文化の灯」を絶やすことなく未来につないでいき、「文化芸術の街・北九州」の新たなスタートを切りたいと考えています。
今後とも本市の文化施策へのご理解、ご協力をよろしくお願いします。

「東アジア文化都市北九州2020▶21」ロゴマーク
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