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コレクション展Ⅲ 特集 鉄

2020年3・4月号

美術・展示

2020年2月28日

※新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するため、中止となりました。最新の情報は各施設のホームページをご確認ください

美術hiroba
美術館へ行こう!
北九州市立美術館
学芸員 落合朋子

 東鉄町、鉄王、鉄竜、高炉台公園など、北九州市の街を歩けば、鉄に関係のある地名を目にします。1901年に官営八幡製鐵所が操業されてから、八幡、北九州市は、鉄の都として発展してきました。“コレクション展Ⅲ”では、当館の開館時に新日本製鐵(現・日本製鉄)から寄贈されたパブロ・ピカソ《ヴォラールのための連作集》や「第2回国際鉄鋼彫刻シンポジウム」の記録写真など、鉄の都として発展してきた八幡、北九州の歴史に関連する作品や、鉄が使われた作品を紹介します。

八幡製鐵所で働き、描いた画家たち 朱画会
 1901年に製鐵所が操業開始すると、関連産業が発展し、八幡は重工業都市として急成長します。全国各地から人々が集まり、かの竹久夢二や、村野藤吾といった日本を代表する画家、建築家も、若き日に八幡製鐵所で働いた時期があります。出身地などを異にするさまざまなバックグラウンドを持つ人たちが共に過ごすとき、文学や絵画といった芸術は、彼らの共通言語となったのでしょう。製鐵所では職場のサークル活動も盛んでした。その中の一つ、戦後に結成された「朱画会」を紹介しましょう。朱画会は、1945年秋、製鐵所内の絵画同好会として発足しました。創立会員は、村田東作、星野順一、船越達雄、長末友喜らで、「多くの同好の士が朱にまじわれば赤くなるように、うまく面白い絵が生まれるように」と長末が命名しました。毎週、作品批評会を開いたり、年に1~2回定期展を開催したりするほか、講演会に児島善三郎、棟方志功、海老原喜之助など、一流の画家を招くなどしています。展覧会では創立会員の作品を紹介します。

 図1 長末友喜 《朱画会ポスター》1949年 紙に水彩

 図1 長末友喜 《朱画会ポスター》1949年 紙に水彩

国際鉄鋼彫刻シンポジウム
 高度経済成長期をけん引してきた八幡、北九州でしたが、70年代のオイルショック後には、「鉄冷え」と呼ばれる深刻な不況が訪れました。そんな中、鉄の街を活気づけようと、民間有志で、「国際鉄鋼彫刻シンポジウム」が開催されました。87年の第1回では、フィリップ・キング、西雅秋ら美術家10人が招かれ、新日本製鐵(現・日本製鉄)から鉄資材の提供を受け、近辺の加工所の技術協力により現地制作が行われました。93年の第2回では、北九州市のかん・びん資源ごみ分別回収開始に合わせ、「ザ・リサイクル」をテーマに開催されました。市民が集めた空き缶を溶かしてリサイクルした材料や、企業から提供された資材を用いて、母里聖徳、篠原有司男、フランク・ステラによる彫刻作品が制作されました。母里の作品は北九州市立年長者研修大学校穴生学舎に、篠原の作品は高炉台公園に、ステラの《八幡ワークス》は当館敷地に設置されています。図2は、写真家・四宮佑次が《八幡ワークス》の制作風景を撮影したものです。シンポジウムでは、実用品として使われてきた鉄が、美術を形づくるものに姿を変え、鉄の新たな可能性が見いだされました。また作家と技術者が協同し、鍛造、溶接、鋳造といった鉄の都に長年蓄積された技術が駆使されて制作された作品は、北九州でしか生み出せない作品といえるでしょう。

 図2 四宮佑次 《The Document: Frank Stella and YAWATA WORKS, Kitakyushu 1993》 

 図2 四宮佑次 《The Document: Frank Stella and YAWATA WORKS, Kitakyushu 1993》 
1993/2013年 ゼラチン・シルヴァー・プリント

 コレクション展では、特集のほか、ジャン・ミシェル・バスキア《消防士》などの当館所蔵の名品も併せて展示します。

※全て北九州市立美術館蔵

Event
〈学芸員によるギャラリートーク〉
【日時】
 2月22日(土)、3月28日(土)、4月12日(日)
 各回午前11時から
【場所】
 コレクション展示室内
 ※申し込み不要、ただし本展観覧料が必要です

Information
コレクション展Ⅲ 特集 鉄
【会場】
 北九州市立美術館本館
【会期】
 2月22日(土)~ 5月6日(水・休)
【休館日】
 月曜日〈2月24日(月・休)、5月4日(月・祝)は開館〉、2月25日(火)
【開館時間】
 午前9時30分~午後5時30分(入館は午後5時まで)
【観覧料】
 一般300(240)円 高大生200(160)円 小中生100(80)円
 ※( )内は20名以上の団体料金
 ※北九州市、下関市、福岡市、熊本市、鹿児島市にお住まいで、65歳以上の方は、
 公的機関が発行した証明書を提示で観覧料90円
 ※障害者手帳を提示の方は無料
【お問合せ】
 093(882)7777


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