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演劇と祭り

2018年6月号

演劇・舞踊

2018年5月31日

演劇hiroba
演劇の街は、いま
大塚恵美子演劇事務所
代表 おおつかえみこ

 

『守祭2018』チラシ

『守祭2018』チラシ

 

 行橋市に、民家を改造、というよりも、その居住空間そのものを劇場化した、その名も自宅劇場「守田ん家。」がある。そこで6月16日・17日に『自宅劇場文化祭「守祭(もりさい)2018」』が行われる。この「守田ん家。」は北九州でもおなじみの「演劇関係いすと校舎」の拠点である。

 今年の参加団体は、結成20周年を迎える「劇団C4」、笑いにこだわってさまざまなチャレンジを続けているコント集団「有門正太郎プレゼンツ」、“上演する空間、観客の年齢や国籍にかかわらず、観(み)たらちょっぴり生きやすくなる演劇的作品を発表すべく活動中”だというだというパフォーマンスユニット「PUYEY(プイエイ)」、迫力のあるビジュアル、レパートリーの広さ、そして確かな歌の実力を誇る「カナリア婦人会」の4団体だ。

 「C4」と「PUYEY」がA組、「カナリア婦人会」と「有門正太郎プレゼンツ」がB組となり、A組B組交互に作品を上演する。プログラムの詳細は公式ホームページ(https://morisai.jimdo.com/)を見ていただきたい。

 見どころは二つある。まずは「自宅劇場」そのものである。外観はどうみても民家である。中にはいってみると……やはり、民家である。事実、長いこと、劇団主宰の守田慎之介の“自宅”であった空間だ。その中にひょっこりと演劇空間が登場する。日常と非日常がゆるやかに混ざり合う。全国を探してもこんな不思議な劇場はそうそうないだろう。

 もう一つはこれが「演劇祭」ではなくて「文化祭」だということだ。その意味は、現場に行ってみればすぐに分かるだろう。過去の守祭では、外に屋台のテントが建てられ、焼きそばやから揚げ、かき氷などを買うことができた。今年も同様の企画を準備中とのこと。観客参加のクイズ大会では、屋台の売り物が賞品として出され、さまざまなものが手作り感満載で、熱気にあふれていて、雑然としていて、学生時代の、あるいは地域での「文化祭」を懐かしく思い出させる。

 

過去の「守祭」の様子

過去の「守祭」の様子

 

  “演劇は祭りから生まれた”と言われることもあるほど、演劇と祭りの親和性は高い。かつて、娯楽の少なかった地方で、旅の役者に地元の人々が演技を教えてもらい、地元のメンバーだけで芝居が打てるように練習し、本番には地域住民がこぞって観に来る、といった習慣が「祭り」へと変化していったという事例もあるようだ。

 

過去の「守祭」の様子

過去の「守祭」の様子

 

 そして、“文化”とは、人の日々の営みが積み重なってできる地層、あるいは年輪のようなものだと考えることはできないだろうか。まだ人の住む“家”としても機能している「自宅劇場」で、演劇と人の生活が混ざり合う『守祭』は、その名の通り「演劇祭」でなく「文化祭」と呼ばれるべきものなのだろうと思う。

 さて、北九州では7月にもう一つ「お祭り」色の強い企画が催される。ここでも何度かご紹介した『「劇トツ×20分」2018』だ。「上演時間は20分以内」「登場人物は3人まで」「俳優も含め、1団体の参加人数は6人まで」などのルールにのっとって制作された短い作品を上演し、審査員と観客の投票で順位を決めるというもの。毎年楽しみにしている演劇ファンも多い人気企画だ。今年も激しい闘いが繰り広げられるのが予想される。

 空気が夏に向かい熱を帯びるのと同様に、演劇シーンもどんどん熱くなっていく季節である。

 


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