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猫と演劇

2018年12月号

演劇・舞踊

2018年11月30日

演劇hiroba
演劇の街は、いま
大塚恵美子演劇事務所
代表 おおつかえみこ

 

 「猫とは、何よりもまず、劇作家である」(The cat is above all things, a dramatist.)。イギリスの作家が言った言葉らしいが、私も全く同じ意見である。猫は、なにかしら劇的なものを内包した生物だ。
 猫好きの特徴としては、猫に対する鋭敏なアンテナが挙げられると思う。どんな場所にいる猫でもすぐに見つけることができるのだ。そんな私のアンテナに、この秋、数本の演劇作品とそのチラシが引っ掛かった。

なちゅラルチーず『ララ』チラシ

 一つ目は、「なちゅラルチーず」の『ララ』(作:金子愛里/9月22日・23日/engel)である。りんごと小松瑳弥香、女性2人のユニットだが、そのうちの1人、りんごは、「東筑紫学園高等学校演劇類型(現在は演劇専攻と改名)」在籍時代から、北九州芸術劇場の企画や地元の劇団の作品に積極的に参加。現在は福岡の人気劇団「非・売れ線系ビーナス」に所属しているが、北九州にも活動の拠点が欲しいと、このユニットを立ち上げたという。
 チラシのビジュアルからは、自分たちのペースで演劇を楽しんでいこうという、いい意味での「ゆったり感」が感じられる。これからも、どんどん北九州で活躍してほしい。

劇団TOKISA『朗読会「秋と猫語り」』チラシ

 二つ目は、タイトルからして猫好きの興味を引く『朗読会「秋と猫語り」』(9月13日/北九州文学サロン)である。これは「劇団TOKISA」の企画で、文字通り、秋と猫に関する作品の朗読会だ。彼らは11月には『語り朗読「どんどはれ」』主催の、戸畑を舞台に、ばい煙と戦った女性たちを描いた『セピア色の町 青空をとりもどした女たち』(作・演出:坂根啓子/11月25日/北九州市立男女共同参画センター・ムーブ)に協力、出演し、活動の幅の広がりを見せてくれた。
 そして「野外劇団楽市楽座」も、私の猫アンテナを刺激した劇団の一つだ。この劇団は、長山現と、佐野キリコ、そして萌の家族3人で全国を巡っている。柱も屋根もない、水の上をくるくると動く円形の廻(まわ)り舞台に投げ銭。この、周りの景色に不思議に溶け込む魅力的な空間は、北九州でもすっかりおなじみとなった。今年の演目は、『赤いクツ』(作・演出:長山現/9月29日~10月1日)。
 今回は「プレイベント」として、萌の一人芝居『黄色い自転車』、そして『楽市楽座トークショー』が、9月28日にengelで行われた。2007年、7歳の頃に初舞台を踏んでから、毎年、成長した彼女の姿を見るのを楽しみにしている観客も多いようだ。今では、劇団にとっても欠くことのできない重要な存在となっている。
 さて、「楽市楽座」については、チラシに猫が描かれている、というわけではない。実は、彼らはツアーに「ソラ」と名付けられた猫を随行させているのである。特にリードにつながれているわけではないようだが、ふらっとどこかへ行ってしまわないところは、かなり賢い猫ではないかと思われる。家族と猫と、演劇と、旅。貧乏性ですぐにしがらみに絡みつかれて身動きできなくなってしまう私には、とてもうらやましい生活だ。
 以前、インターネットの記事で、17年のペットの現状調査で、猫の数が犬のそれを大きく上回ったというデータを見た。これについては諸説あって、真偽のほどは分からないが、毎日散歩に連れていく必要もなく、トイレトレーニングも比較的楽な猫は現代生活に合っているということだろうか。しかし、猫と生活をしてから初めて人間は知ることになる。猫の“主人”には決してなれないということを。
 さて、『CATS』のDVDでも見ることにしようか。
 


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