城野方形周溝墓石棺

自然史・歴史・文化財

| 自然史・歴史・文化財, 北九州市立埋蔵文化財センター |

城野方形周溝墓(ほうけいしゅうこうぼ)石棺移築展示公開開始! 〜朱塗りの石棺2基を再現〜

2017.1月号

CulCulニュース

 石を並べた棺(ひつぎ)、内面には厚く塗られた真っ赤な水銀朱、線模様画のある小口石(こぐちいし)。これは、2009(平成21)年に城野駅の南に広がる城野遺跡で発見された城野方形周溝墓の石棺です。この度、埋蔵文化財センターにおいて移築保存が完了し、発見当時のままの姿を市民の皆さまに公開できる運びとなりました。

移築展示全景
移築展示全景


 城野遺跡では、今から約2千年前、弥生時代の中頃に人々がムラを作り暮らし始めます。丘陵上の竪穴住居に住み、裾に広がる低湿地に水田を作っていたものと思われ、木製農耕具を加工するための遺構なども発見されています。
 石棺が築かれたのは今から約1800年前、弥生時代終わりごろのことです。方形に溝を巡らし、その中央に埋葬のための石棺2基を並べるように築いています。方形周溝墓としては長辺が23メートルもあり、九州最大規模です。小口石には他に類例のない線模様画も見られます。しかも、残存する下顎骨(かがくこつ)から、石棺に埋葬されていたのは4〜5歳児であることが判明するなど、大変珍しい発見ばかりでした。

城野方形周溝墓石棺
城野方形周溝墓石棺


 水銀朱の塗布は、邪霊を払い、死後の安寧を祈る弥生時代の葬送儀礼です。当時の水銀朱は大変な貴重品です。幼い子どものために、大きな墓を築き、惜しげもなく水銀朱を塗ることができる権力を持つ首長が、この一帯を治めていたことを示すと同時に、幼な子を相次いで亡くした両親の切ない思いが伝わってくるような遺構です。

 

北九州市立埋蔵文化財センター
小倉北区金田1の1の3
お問合せ 093(592)3196
開館時間 午前9時~午後5時
(入館は午後4時30分まで)
休館日  
月曜日(祝日の場合は翌日休館)、年末年始