「週刊少年ジャンプ」1987年 第51号 扉絵

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原稿や資料を通して作品を知る“シティーハンターのすべて”

2017.9月号

漫画hiroba
漫画と北九州
北九州市漫画ミュージアム 
学芸員 石井茜

 北九州市漫画ミュージアムで開催されている特別展「シティーハンターのすべて」。北条司による漫画『シティーハンター』の世界を、直筆漫画原稿やアニメ関連資料などでご紹介しています。8月号では作品の概要や魅力をお伝えしましたが、今号では展覧会の中身についてお話しましょう。

 まずは180点以上にも上る漫画原稿の展示について。本展では『シティーハンター』全336話の中から、印象的なシーンや作者のテクニックが光るページを抜粋してご紹介しています。はじめに、作品世界において重要なキーワードとそれに関連するシーンをピックアップ。『シティーハンター』がどのような作品か、面白いポイントはどこかを伝える、いわば「入門」のコーナーです。

『シティーハンター』第335話 p.25


 例えばキーワード〈美女〉。この作品は少年誌で連載されたということもあり、各エピソードにゲスト(主に依頼人)として華やかで美しい女性キャラクターが登場します。美女に目がない主人公・獠(りょう)と彼女たちの追いかけっこのような掛け合いは、基本的にはドタバタコメディとして描かれ、調子に乗りすぎた獠がパートナーの香(かおり)に「100t(トン)ハンマー」で制裁を加えられる…という「お決まり」の流れはファンにはおなじみでしょう。美女は物語を動かす主軸になると同時に、本作のコメディ要素を語るに欠かせない存在であるといえます。会場では、前述した掛け合いのシーンや、彼女たちが魅力的に描かれたカラーイラストなどを展示します。

「週刊少年ジャンプ」1987年 第51号 扉絵


 他にご注目いただきたいのが、本展に合わせて選出した「ベストエピソード」。336話の中から、最も印象に残っている、また心が震えたエピソードをファンに選んでもらい、ランキングを作成しました。このランキングで1位と2位を獲得した作品は、1話まるごと、原画を展示しています。漫画は何といっても「読むもの」ですから、ぜひ会場で読み込んで、作者の作劇テクニックを感じていただきたいと思います。

 次にアニメ関連資料の展示について。漫画の連載開始から2年がたった1987(昭和62)年にスタートした『シティーハンター』テレビアニメシリーズは、原作の都会的な雰囲気を反映させた演出をはじめ、アニメオリジナルのキャラクターやストーリーも人気が高く、作品の世界をさらに広げると同時に、ファン層も拡大させました。この展覧会では、テレビシリーズだけでなくテレビスペシャル、また劇場版のシナリオや台本、設定画にセル画などを展示し、アニメ制作の過程をたどります。原作の世界はどのようにしてアニメに再構成されたのか、そしてアニメならではの魅力とは何か。数々の資料とともにお伝えします。

 今回ご紹介したのは展示のごく一部。ぜひ会場に足をお運びいただき、原画や資料が持つパワーを感じてください!



Information
北九州市漫画ミュージアム開館5周年記念特別展「シティーハンターのすべて」

【会場】
 北九州市漫画ミュージアム企画展示室
 (あるあるCity5F)

【開催期間】
 7月29日(土)~9月24日(日)

【開館時間】
 7月29日(土)~8月31日(木)
 午前11時~午後8時(入館は午後7時30分まで)
 9月1日(金)~9月24日(日)
 午前11時~午後7時(入館は午後6時30分まで)

【休館日】
 毎週火曜日(7月29日~8月31日は無休)

【入館料】
 一般600円 
 中高生300円 
 小学生150円 
 ※小学生未満無料
 ※詳しくは北九州市漫画ミュージアムのホームページをご覧ください   
  http://www.ktqmm.jp/ 

【お問合せ】
 北九州市漫画ミュージアム 
 093(512)5077