2017年8月6日 開館5周年記念イベント「黒田征太郎が松本零士に聞く」トークショー風景

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生誕80年! 今なお広がり続ける松本宇宙の魅力

漫画hiroba
漫画と北九州
北九州市漫画ミュージアム 
図書担当 田中千尋

 

 北九州市漫画ミュージアムの松本零士名誉館長。2018年は、松本名誉館長生誕80年の記念すべき年です。傘寿を迎えてなお第一線で活躍する名誉館長の魅力を今一度振り返ります。
 1938年福岡県久留米市生まれ。幼少のころを兵庫県明石市や愛媛県新谷町で過ごした後、1947年から北九州市小倉北区(旧小倉市)砂津に移り住み、学生時代の多感なころを過ごしました。小倉での生活が原体験となった作品も多く、自伝漫画『昆虫国漂流記』の中では「オレのいちばん好きな町(中略)血ワキ肉おどる問題の町小倉!!」と表現しています。その思い出は今なお鮮やかで、いつも北九州にいらっしゃるときは関門海峡で素潜りをしたこと、朝日新聞西部本社で印刷の工程を間近に見た記憶など鮮明に語ってくださいます。先日、小倉駅までお見送りした際は、ホームから見える足立山を眺めながら、メモリアルクロスのあたりで遊んだことを懐かしそうに話してくださいました。

松本零士『昆虫国漂流記』 Ⓒ松本零士


 また、この小倉は少年の日からの旅立ちの場所でもあります。代表作『銀河鉄道999』の旅立ちの駅のモデルはJR小倉駅ですが、関門トンネルを抜けて本州に出たときのイメージが宇宙空間の暗闇を切り開くイメージと重なることから着想されたそう。 
 松本名誉館長は「やれることは全部やらなきゃ気がすまない」とおっしゃるとおり、世界中を自らの目で見て体験されてきました。「写真と実際の目で見るのとは、距離や質量が全く異なる」「絵は心が描くもの。心で感じて手で描くからこそ自分の思いが伝わる。それが絵だ!」とおっしゃるとおり、関門トンネルのエピソードをはじめ、体験は全て自身の血と肉となり作品に反映されてきました。だからこそ時代を超えて伝わる思いがあるのです。次の目的地は火星とも。まだまだ旅は終わらないようです。

2017年8月6日 開館5周年記念イベント「黒田征太郎が松本零士に聞く」トークショー風景


 また、新しい動きも出てきています。7月にフランスのパリで開催された「JAPAN EXPO2017」の中で、松本名誉館長の作品を原作としたアニメ映画「零世紀」の製作が発表されました。監督は山賀博之、キャラクターデザインを貞本義行が行い、「第1章 エメラルダス」、「第2章 ハーロック」、「第3章 メーテル」の3部作を予定。3作すべて公開すると、2026年までかけた壮大なプロジェクトとなるようです。いまだ広がり続ける松本宇宙の一端を担う作品となってくれることでしょう。
 最後に松本グッズの情報を一つ。北九州市漫画ミュージアムでも毎年恒例となりました、本市ゆかりの漫画家を取り上げたオリジナルカレンダー。漫画ミュージアム5周年のアニバーサリーは、満を持して松本名誉館長が登場です! カレンダーは、松本作品の中から1カ月ずつ12作品を選定。松本宇宙をスタイリッシュに表現した、こだわりのデザインです。これまでの偉業をぎゅっと詰め込んだものになっておりますので、ぜひ1年のお供にご利用いただければと思います。


Information
【開館時間】
 午前11時〜午後7時
 (入館は午後6時30分まで)

【休館日】
 火曜日

【常設展観覧料】
 ※( )内は団体料金
 一般400(320)円 
 中高生200(160)円 
 小学生100(80)円
 ※小学生未満無料
 http://www.ktqmm.jp/

○2018年松本零士カレンダー
   卓上サイズ 128×180(ミリメートル)
   表紙と12カ月・両面刷り・リング製本 999円
   漫画ミュージアム 常設展ショップほかにて販売

【お問合せ】
 北九州市漫画ミュージアム 
 093(512)5077