ミサのあと Ⓒ竹宮惠子『風と木の詩(うた)』

漫画

| 漫画, 北九州市漫画ミュージアム, 学芸員 |

竹宮惠子 カレイドスコープ -50th Anniversary-

2017.11月号

漫画hiroba
漫画と北九州
北九州市漫画ミュージアム 
学芸員 柴田沙良

 昭和42年、1967年といわれたら、どんな出来事を思い浮かべるでしょうか。その年に生まれた、または、こんな思い出がある、という方もおられることでしょう。北九州市漫画ミュージアムでは、10月から少女漫画家・竹宮惠子の画業50年を記念した展覧会を開催しています。開幕日の10月7日には作家本人が来場し「マンガと向き合う50年」と題したトークとサイン会を行いました。11月4日(土)には作家による「大人の漫画教室〜色っぽく描くコツ!」を開催します。イベントの詳しい報告は後日として、今回は「24年組」とも称され、少女漫画の表現に新たな息吹を吹き込んだ竹宮惠子の主な仕事をご紹介します。

クロッキーノート Ⓒ竹宮惠子『風と木の詩(うた)』

 

 竹宮は1950(昭和25)年、徳島県徳島市に生まれました。少年漫画を読むのも好きな子ども時代を過ごし、10代のころ石森(後の石ノ森)章太郎の肉筆回覧同人誌『宝島』に参加しました。17歳の時には漫画雑誌『COM』の月例新人賞に『ここのつの友情』が佳作入選。それを皮切りに、68年18歳で『週刊マーガレット』誌上で『リンゴの罪』が佳作入選し、漫画家としての道を歩み始めます。
 70年代初頭には「大泉サロン」と呼ばれたアパートで萩尾望都らと共同生活をし、研鑽(けんさん)を積みました。活動初期には『空がすき!』など軽妙な語り口の作品を手掛け、続いてSF『ジルベスターの星から』や歴史物『ファラオの墓』などを発表。はっきりとした目的意識を持って1976年より連載された『風と木の詩(うた)』は、少年愛を骨格としつつ多様な登場人物の生き様を力強く描き、熱い支持を得ました。同時期に『マンガ少年』で発表されていた『地球(テラ)へ…』は作者が「最も自分らしい」という代表作の一つです。

星の生まれるところ Ⓒ竹宮惠子『地球(テラ)へ…』


なお、2016年に発表され話題を呼んだ自伝『少年の名はジルベール』には、デビューから上京するまで、大泉サロンでの暮らしと交流、『風と木の詩(うた)』の生まれる瞬間やその後の掲載に至るまでの道のり、編集部とのやりとりなどが生き生きと綴(つづ)られています。

ミサのあと Ⓒ竹宮惠子『風と木の詩(うた)』

 

 2000年からは京都精華大学のマンガ学科の教授として漫画を教え始め、14年4月より同大学長に就任。同年紫綬褒章を受章しました。今回の展覧会は、13年から朝倉市に住まいを移した竹宮の、久しぶりの個展でもあります。50年という歳月に思いを馳(は)せつつ、展示で竹宮惠子の世界に触れていただけたらと思います。

スライドショウ Ⓒ竹宮惠子『私を月まで連れてって!』

 

Information
竹宮惠子 カレイドスコープ -50th Anniversary-

【会場】
 北九州市漫画ミュージアム企画展示室
 (あるあるCity5F)

【開催期間】
 10月7日(土)~12月10日(日)

【開館時間】
 午前11時~午後7時
 (入館は午後6時30分まで)

【休館日】
 毎週火曜日

【入館料】
 一般800円 
 中高生400円 
 小学生200円
 ※小学生未満無料
 ※詳しくは北九州市漫画ミュージアムのホームページをご覧ください
  http://www.ktqmm.jp/

【お問合せ】
 北九州市漫画ミュージアム 
 093(512)5077