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応用力の大切さ!

2018.2月号

いろはにぴあの 永野栄子

 

 最近「天才キッズ◯◯」や「東大王」のように知識や技術を評価する番組が多く、思わず見てしまう私です。そんな中で、タレントの坂上忍さんがおっしゃった一言がとても気になりました。「子役の演劇指導をすると、応用力のある子とそうでない子がいるんだよね。そして応用力のない子って、とても台詞(せりふ)覚えも早くて、優秀な子どもに多いんだよね」。同じようなことを、ピアノを教えていて感じることがあります。コンクールで認めていただける子どもは、とっても真面目で賢くて優等生が多いのですが、真面目すぎて音楽で遊ぶことなど、応用が苦手な子どもも多い。それに対して、コンクールでの大きな賞には全く縁がないが、実は音楽的な応用力をたくさん持っていて、しかし、本人はコンクールで認めてもらえず、「自分はダメなんだ」と自信をなくして、中にはやめてしまう子も少なくありません。私は、こういう子どもたちにこそ、「あなたはとっても素晴らしいものを持っている!」ということを伝えるのに、心血を注ぎます。応用力から生まれる柔軟性やセンスは、何ものにも代え難いものだからです。指導者になった場合も、その応用力がとても大切です。将来の名指導者を発掘するためにも、いろんなタイプの音楽家が育つように、私たちは心を配らなければなりません。